今日のポイント

政府は9日、食料品の消費税を来年4月から2年間1%に下げる法案を閣議決定し、国会に提出しました。アメリカでは、原油と長期金利が高止まりするなかでも株価は3指数そろって反発し、週間でも上昇。一方、日経平均はほぼ横ばいで3日続落となりました。

今日の羅針盤(Compass Insight)

今週の相場を貫いていたのは「金利と原油という二つのコスト」でした。米10年国債利回りは今週、2002年以来の高さまで上昇し、原油も中東情勢で揺れました。金曜日はブレント原油と10年債利回りがともに小幅上昇したものの、株価は反発しました。今の株式市場は、企業業績への期待と「コストの重さ」の綱引きが続いているとみられます。

家計の目線で見ると、今日のニュースには「追い風」と「向かい風」が同居しています。追い風は食品の消費税減税です。首相は1人あたり年間約3.6万円の負担軽減という試算を示しました。ただし実施は来年4月からで、財源の具体策は年末の予算編成に先送りされています。向かい風は、ドル円が158円台の円安と、1バレル90ドル台の原油です。減税が始まるまでの半年間は、電気・ガス代や輸入食品の値上がりが先に効いてくる可能性があります。また、アメリカの住宅ローン金利が7週連続で上昇しているように、世界的な金利高は日本の変動金利にも無関係ではありません。

短期的には、来週から本格化する米国の企業決算と、メキシコ湾岸に上陸するハリケーン「アイザイアス」の被害が注目点です。中長期では、減税の財源が国債頼みにならずに確保できるのか、それが日本の長期金利や円相場にどう跳ね返るのかに注目したいところです。

今日のニュース

日本

世界

  • トランプ大統領はイランとの協議を「生産的」と述べ、11月3日の中間選挙前にイランを攻撃しないと表明しました。一方で米海軍による海上封鎖は維持するとしており、ロシアのプーチン大統領は戦争終結に協力する用意を示しています。
  • イラン側が提案していた「7日間の停戦と海峡の段階的な再開」案は、トランプ大統領がすでに拒否しており、交渉の行方はなお不透明です。

アメリカ

ヨーロッパ

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 水準 前日比
日経平均株価(10/9終値) 69,030.92円 -11.19円(-0.02%)
NYダウ(10/9終値) 51,654.95ドル +423.31ドル(+0.83%)
S&P500(10/9終値) 7,811.54 +46.18(+0.59%)
ナスダック総合(10/9終値) 27,366.17 +172.83(+0.64%)
WTI原油(11月物、10/9終値) 91.85ドル/バレル +0.36ドル(+0.39%)
北海ブレント原油(12月物、10/9終値) 104.72ドル/バレル +0.44ドル(+0.42%)
米10年国債利回り 5.24% 前日(5.22%)から上昇
ドル円(ECB参照レート・10/9) 1ドル=158.25円 前日(158.28円)とほぼ同水準

原油は、トランプ大統領の発言を受けて9日の取引時間中に北海ブレントが一時102.50ドルまで下落しましたが、メキシコ湾岸に迫るハリケーンによる生産停止を背景に切り返し、104.72ドルで引けました。100ドル前後での不安定な値動きが続いています。

アメリカの経済

米国株は、ダウ・S&P500・ナスダックの3指数そろって上昇し、週間でもプラスで終えました。S&P500は過去最高値に迫る水準です。前日に1%超下げたハイテク株が持ち直したことが支えになりました。

気になるのは金利です。米10年国債利回りは今週、2002年以来の高さに達し、金曜も5.24%へ小幅上昇しました。5%台という水準自体は企業にも家計にも重い負担です。来週からは大手銀行を皮切りに7〜9月期の決算発表が本格化し、高金利・高い燃料費のなかで企業がどれだけ稼げているかが試されます。

日本の経済

日経平均は9日、前日の米ハイテク株安を受けて朝方に一時800円超下げたものの、その後は買い戻しが広がり、終値は11円安の6万9030円とほぼ横ばいでした。値上がり銘柄は東証プライムの約77%と多く、指数への影響が大きいファーストリテイリングの下落が日経平均を押し下げた形です。

政策面では、食品消費税の減税法案が国会に提出されました。2年間で約10兆円の財源が必要とされるなか、その手当てが曖昧なままだと、国債の増発への警戒から長期金利の上昇圧力になりかねません。首相が9日に財政目標の点検・検証体制の具体化を指示したのは、こうした市場の目を意識したものとも読めます。

今日の注目銘柄・セクター

  • 米通信大手(ベライゾン、AT&T、Tモバイル):スペースXが携帯向け周波数の取得で合意し、携帯事業への本格参入が意識されたことで急落しました。9日の下落率はベライゾン8.75%、AT&T 9.81%、Tモバイル13.27%で、ベライゾンは2002年以来の大幅安です。衛星通信が「既存の携帯会社の顧客を奪う」現実的な脅威として見られ始めたことを示しています。
  • ファーストリテイリング(9983):8月期決算は営業利益が31.7%増の7,431億円で過去最高、配当も大幅に増やしましたが、今期の見通しが期待に届かず、株価は3,020円安の7万1,780円と下落しました。「好決算でも期待の高さに届かなければ売られる」典型例です。
  • ローツェ(6323):上期の営業利益が計画を大きく上回り、通期予想も上方修正。生成AI向けの半導体設備投資を追い風に受注が伸び、株価はストップ高(700円高の5,134円)となりました。AI関連が売られた日でも、実際に業績が伸びている企業は買われています。
  • 航空株(デルタ航空):燃料費が前年から62%増となり、通期の利益見通しを引き下げました。原油高が企業の利益をどう削るかを示す、決算シーズンの最初の手がかりです。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. 食品消費税の減税法案が国会へ:来年4月から2年間、税率は1%に。中低所得の勤労者には給付で「実質ゼロ」を目指す一方、約10兆円の財源は年末まで先送りです。
  2. 米株は反発、原油と金利は高止まり:米株3指数は週間でも上昇。ただし米10年債利回りは5%台、ブレント原油も100ドル超で、コスト負担は続いています。
  3. 来週から米決算シーズン本番:デルタ航空は燃料費高で見通しを下げました。高コストの中で企業がどこまで稼げるか、銀行決算から確かめる週になります。

出典:

本記事は公開情報をもとにAIが作成しています。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。