今日のポイント

米国とイランの戦闘が続く中、トランプ大統領はイランに対する「史上最も破壊的な経済作戦」を宣言し、追加制裁で経済的に締め上げる方針を示しました。イエメンの親イラン武装組織フーシ派もサウジアラビア関連船舶の「海上封鎖」を宣言し、原油相場は堅調に推移しています。株式市場は米国が週末にかけて反発した一方、東京市場は前日の米国株安を引き継いで小幅反落。地政学リスクと金利・為替が絡み合う神経質な展開が続いています。

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経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 値 前日比
日経平均株価 66,016.36円 -200.43円(-0.30%)
NYダウ 53,277.01ドル +517.80ドル(+0.98%)
S&P500 7,674.37 +0.43%
ナスダック総合 26,180.45 +0.43%
ドル円 158.70円(ECB基準、8月21日時点。東京市場は同日正午158円97銭) 円安方向
WTI原油 84.92ドル/バレル(8月21日午前) 中東情勢受け堅調

米国株式市場は21日、前日までの下落から一転してダウ平均が517.80ドル高、S&P500・ナスダックも上昇して取引を終えましたが、週間ベースでは下落しています。一方、東京市場は21日、前日の米国株安とウォルマート急落の余波を受けて日経平均が反落。時差の分だけ日米の株価が逆方向に動く「ねじれ」が続いています。原油相場は米イラン戦闘継続とフーシ派の海上封鎖宣言を受けて底堅く推移しており、地政学リスクがエネルギー価格を押し上げる構図が鮮明です。

アメリカの経済

ウォルマートは増収増益・通期見通し引き上げにもかかわらず株価が8.9%急落するという、直近10四半期で最も厳しい決算後の反応となりました。背景には国内既存店売上高の伸びが市場予想を下回ったことに加え、1万1千を超える値下げに原資を投じたことが今後の利益率を圧迫するとの懸念があります。小売最大手の決算は米国の消費者心理を映す指標として注目され、市場ではこの反応を「消費減速シグナル」と見る向きもあります。株式市場全体は21日に反発したものの、対イラン制裁強化という地政学リスクがくすぶり続けており、来週以降も神経質な展開が予想されます。

日本の経済

円相場は中東情勢の緊迫化を背景にドル買い・円売りが優勢となり、158円台後半まで下落しました。原油輸入への依存度が高い日本にとって、原油高と円安が重なることは輸入コスト増加に直結します。7月の消費者物価は前年比1.8%上昇と、エネルギー関連の伸びが目立ちました。株式市場では、米ウォルマートの株価急落を受けて国内の消費関連株にも売りが波及し、日経平均は200円超下落。半導体分野では韓国SKによる宮城県への工場建設検討や、経済産業省の2027年度AI・半導体予算7.7兆円要求など、国内投資を呼び込む動きも進んでいます。

今日の注目銘柄・セクター

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. トランプ大統領が対イラン「史上最も破壊的な経済作戦」を宣言し、フーシ派の海上封鎖宣言も加わって原油相場が底堅く推移しています。
  2. 米国株は週末に反発した一方、東京市場は時差を挟んで前日の米国株安を引き継ぎ反落。日米の株価が逆方向に動く「ねじれ」が続いています。
  3. ウォルマートの決算後急落は、増収増益でも値下げ戦略への懸念が株価を左右する米消費動向の変化を示しています。

今日の羅針盤(Compass Insight)

今日を貫くのは「地政学リスクの通貨化」です。米イラン間の経済戦争激化とフーシ派の海上封鎖宣言は、原油という一本の糸を通じて世界の家計に波及します。原油高と円安が同時進行すれば、ガソリン代や電気・ガス料金など光熱費への影響は二重に効いてきやすく、輸入に頼る食品・日用品の値上がりにも波及しかねません。株式市場では米国が週末に反発した一方、東京市場は時差の分だけ逆方向に動くという「ねじれ」が起きており、月曜以降にどちらの流れが優勢になるかが焦点です。ウォルマートの決算後急落は、増収増益でも値下げ競争が利益率を圧迫するという構図を示しており、米国消費者の財布のひもの固さを映す先行指標として注目されます。短期的には中東情勢の一段の悪化が原油・為替に波及するかを注視し、中長期では日銀の追加利上げ観測と円安・輸入物価の綱引きが、家計の実質購買力を左右する軸になりそうです。


出典:

本記事は公開情報をもとに作成しています。