今日のポイント

不正会計問題で揺れたニデックが、延期していた決算を発表し、5,646億円という巨額の最終赤字を出しました。米国では物価の伸びが予想より落ち着いたものの、長期金利は上がり続け、株価はまちまち。「物価は少し落ち着いたのに、金利の高さはなかなか下がらない」という状態が続いています。

今日の羅針盤(Compass Insight)

きのうの米国市場で目を引いたのは、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視する物価指標のPCEが予想より低かったのに、10年債利回りが5.29%まで上がったことです。本来なら「物価が落ち着いた→利上げの心配が減る→金利が下がる」となりやすいところですが、原油の値上がりや景気指標の強さが重なり、金利は下がりきりませんでした。債券市場が気にしているのは、目先の物価だけでなく「高い金利がしばらく続く」という前提そのものだと読めます。

家計に置き換えると、米国の金利高は円安(1ドル157円前後)を支えやすく、輸入品や食料品、ガソリンの値段が下がりにくい状況が続く可能性があります。日本でも長期金利に上向きの力がかかりやすく、固定型の住宅ローン金利の動きには引き続き注意が必要です。一方、日本株はAI・半導体関連に支えられて大きく反発しており、AI需要という追い風がまだ強いことも示しました。

短期では、けさ8時50分発表の日銀短観と、10月2日(金)の米雇用統計に注目です。中長期では、米国とイランの交渉がホルムズ海峡の本格再開につながるかどうかが、原油・物価・金利の流れを左右しそうです。ニデックの件は、企業の会計の信頼性が株価にどれだけ重いかを改めて示した出来事として、日本企業全体のガバナンス(企業統治)への目線にも影響しうるでしょう。

今日のニュース

日本

  • ニデック、最終赤字5,646億円:不正会計の調査完了を受け、ニデックが延期していた2026年3月期決算を発表しました。売上高は2兆7,087億円と増えた一方、減損損失6,321億円を計上し、最終損益は5,646億円の赤字。監査法人のPwC Japanは「意見不表明」としました(NHK)。今期(2027年3月期)は最終黒字への回復を見込んでいます。
  • 公明党の新代表に岡本三成氏:公明党は30日、竹谷とし子代表の後任に岡本三成前政調会長を充てる人事を内定しました。10月3日の党大会で正式に選出される予定です。
  • タイムズカーで免許証画像など約160万件が流出:カーシェア「タイムズカー」のWebサイトへの不正アクセスで約660万件の個人情報が漏れ、そのうち運転免許証などの本人確認書類の画像は約160万件にのぼりました。なりすましによるクレジットカードの不正作成などへの注意が呼びかけられています(日本経済新聞)。

世界

  • 米国がイランの提案に回答:イラン政府は30日、ホルムズ海峡の再開をめぐる提案について、カタールの仲介を通じて米国から回答を受け取ったと明らかにしました。回答の中身は公表されていません。イランの通貨リヤルは過去最安値を更新しています。
  • 米軍がイラクから完全撤収:米軍は30日、イラクからの部隊撤収を完了したと発表しました。過激派組織「イスラム国」との戦いに向けた12年間の任務が終了します。クルド人地域では安全保障面の不安も出ています(ABC)。

アメリカ

  • 物価の伸びが予想を下回る:8月の個人消費支出(PCE)物価指数は、食品・エネルギーを除くコアで前年比3.0%と、予想(3.3%)を下回りました。ただし戦争の影響でエネルギー価格は上がっており、FRBの目標2%は大きく上回ったままです(CNN)。
  • AIの安全基準で政府と大手が合意:トランプ大統領と、グーグル、アンソロピック、メタ、OpenAI、xAI、エヌビディアなどの経営陣が29日、AIの安全性に関する自主的な基準に署名しました。外部の監査機関と組むことなどが盛り込まれています。
  • マイクロン、過去最高の売上高:半導体メモリー大手マイクロンの6〜8月期決算は、売上高542億3,000万ドルと市場予想を上回りました。ただ設備投資の増加が意識され、株価は時間外取引で小幅に下げました。

ヨーロッパ

  • ルーマニアの政治危機が深まる:ルーマニア議会は30日、親EU派のシーグフリード・ムレシャン氏を首相とする内閣案を否決しました。賛成は182票で、必要な233票に届きませんでした。5月の政権崩壊以降、首相候補の否決は3人目です。
  • 英国、フランスとの移民送還協定を終了:英国は、小型ボートで英仏海峡を渡ってきた人をフランスへ送り返す「ワン・イン、ワン・アウト」協定を、延長で合意できず打ち切ることになりました。送還できたのは到着者の約4%にとどまっていました(Sweden Herald)。

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 値 前日比
日経平均株価(9/30終値) 66,753.72円 +1,272.45円(+1.94%)
NYダウ(9/30終値) 50,906.05ドル -443.87ドル(-0.86%)
S&P500(9/30終値) 7,651.54 -19.30(-0.25%)
ナスダック総合(9/30終値) 26,861.06 +63.52(+0.24%)
北海ブレント(12月限、9/30清算値) 98.03ドル/バレル +1.9%
WTI原油(9/30) 約90.6ドル/バレル 反発
米10年債利回り(9/30) 5.29% +0.04ポイント
ドル円(ECB参照、9/30基準) 157.00円 —

※日経平均・S&P500・ナスダックはYahoo Financeの取得値と一致を確認。ブレントは11月限が9/30で満期を迎えたため、取引の中心となる12月限の値を載せています。

原油は、中東からの原油輸出が戦争前の水準近くまで戻りつつある一方、現物の需要が強く、前日の大幅安から反発しました。米国とイランの交渉は「何を先にやるか」の順番でもめていると伝えられ、市場はまだ半信半疑です。

アメリカの経済

PCE物価指数が予想を下回ったことで、いったんは利上げ観測が後退し、金利も下がりかけました。しかしその後、景気の強さを示す指標や原油高を受けて金利は上昇に転じ、10年債利回りは5.29%に。ダウとS&P500は9月を月間でマイナスで終え、ハイテク株の多いナスダックだけが月間で上昇しました。市場の関心は、10月2日の雇用統計に移っています。

日本の経済

日経平均は3日ぶりに反発し、8月18日以来の高値で引けました。前日に米国の半導体株が上がった流れを受け、AI・半導体関連を中心に全業種が上昇しています。円相場はニューヨーク市場で一時156円台後半まで円高に振れた後、157円台で取引を終えました。けさは日銀短観(9月調査)が発表され、大企業製造業の景況感は民間予測で6月の+22から改善が見込まれています。企業が見込む物価の見通しも、10月の日銀会合を占う材料になりそうです。

今日の注目銘柄・セクター

  • ニデック:巨額赤字と監査法人の「意見不表明」という厳しい内容でしたが、30日の株価は子会社売却の検討が伝わったことなどから反発しました。ただ、減損が明らかになる前の水準からはなお約2割低いままです。上場を続けるうえでの手続きや、財務の立て直しの進み具合が今後の焦点です。
  • 半導体・AI関連(日本株):米国の半導体株高を受けて、東京市場でも半導体・AI関連に買いが集まりました。けさはマイクロンの好決算が材料になる一方、時間外での株価の小幅安もあり、反応が分かれる可能性があります。
  • マイクロン:売上高・利益とも予想を上回り、次の四半期の見通しも市場予想を超えました(マイクロン)。一方で設備投資の増加が意識され、時間外取引では小幅に下落しています。AI向けメモリーの需要の強さと、投資負担のバランスが注目点です。
  • パーク24(タイムズカー):約160万件の本人確認書類画像の流出は、この種の流出としては国内最大規模とされます(ITmedia)。補償や対策にかかる費用、会員離れへの影響が注目されます。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. けさの日銀短観:企業の景況感と物価の見通しが、10月の日銀会合での利上げ判断にどうつながるか。
  2. 10月2日の米雇用統計:物価は少し落ち着いた一方、金利は高いまま。雇用の強さが金利と株価の次の方向を決めそうです。
  3. 米国とイランの交渉:米国の回答の中身と、ホルムズ海峡の本格再開への道筋。原油価格と世界の物価に直結します。

出典:

本記事は公開情報をもとにAIが作成しています。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。