今日のポイント

きのう、アメリカ軍がホルムズ海峡の周辺でイランの部隊をふたたび攻撃しました。原油タンカーが撃たれたことへの報復です。原油の値段がはね上がり、そのぶん物価が下がりにくくなるという見方から、世界のあちこちで「国の借金(国債)」の金利が上がっています。日本でも長期金利が3%まで上がり、これは約30年ぶりの高さです。中東の火種が、めぐりめぐって私たちの住宅ローンや光熱費にもつながる一日です。

今日のニュース

日本

  • 日本の10年国債の利回りが一時3%に達しました。3%をつけるのは1996年9月以来、およそ30年ぶりです。日銀が今月の会合で追加利上げに動くとの見方が強まっているうえ、昨年10月に発足した高市政権の財政拡張路線への警戒も利回りを押し上げています(Euronews)。
  • 5年債の利回りは2.265%と過去最高、2年債も1.795%と31年ぶりの高水準です(ロイター)。
  • 高市早苗首相のもとで9月に内閣改造が予定され、10月には消費税関連法案や補正予算を扱う臨時国会が開かれる見通しです(Langley Esquire)。
  • ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に、塚本晋也監督の新作が出品されています。

世界

  • アメリカ軍が9月1日正午(米東部時間)、ホルムズ海峡周辺でイラン革命防衛隊(IRGC)の拠点への攻撃を始めたと米中央軍(CENTCOM)が発表しました。8月31日夜にサウジと韓国のタンカー2隻が正体不明の砲撃を受けたこと、海峡に機雷を敷設しようとする動きへの対応だとしています(UPI、The Hill)。イラン南部バンダルアッバス周辺などが標的になったと伝えられます。
  • 先立つ8月30日には米軍がラーラク島のイラン部隊を攻撃し、イランはヨルダンの米軍基地へ反撃していました。イランは海峡の航行を事実上止めていると伝えられます。
  • ウクライナの首都キーウで9月1日、ロシアの弾道ミサイルが鉄道施設を直撃し、少なくとも7人が死亡しました。うち6人が鉄道職員です。ウクライナはロシア・バルト海のウスチルガ港をドローンで攻撃したと明らかにしました。

アメリカ

  • 連邦最高裁が5対4で、トランプ大統領によるホワイトハウスの大型舞踏場(ボールルーム)建設を差し止めていた命令を解除しました(Democracy Now!)。
  • 陸軍の文民トップ、ダニエル・ドリスコル氏が、ヘグセス国防長官との対立の末に辞任しました。
  • 1996年に射殺されたラッパー、トゥパック・シャクールさん殺害事件で、陪審は8月31日、デュエイン・”キーフィー・D”・デイビス被告に第一級殺人で有罪評決を出しました。量刑言い渡しは10月13日の予定です。

ヨーロッパ

  • イギリスの30年国債(ギルト債)利回りが一時5.89%まで上がり、1998年以来の高水準となりました。10年債も約5.2%です。10月の予算編成を前に、リーブス財務相が増税に動くとの観測が強まり、ポンドは対ドルで1%下げました(Business Standard)。
  • エストニアとルーマニアが、ロシアとウクライナの空中戦にともなうドローンの領空侵入を報告しました。

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

中東の緊張が「原油高 → 物価高 → 金利高」の連鎖を強めています。エネルギー価格の上昇が各国の中央銀行に利上げ圧力をかけ、同時に財政悪化への不安も重なって、長期国債が世界的に売られました(利回りは上昇)。

指標 直近値(9月1日) 前日比
日経平均株価 66,215.34円 -約100円(-0.15%)(一時は最高値)
NYダウ 52,766.88ドル -419.02ドル(-0.8%)
S&P500 7,631.47 -54.67(-0.7%)
ナスダック総合 26,099.77 -271.11(-1.0%)
WTI原油 89.48ドル/バレル +3.72ドル(+4.3%)
ブレント原油 93.93ドル/バレル +3.44ドル(+3.8%)
ドル円 160.16円 円安水準が続く

(相場は9月1日時点。株価はAP・Investing.com、原油はGV Wire、ドル円はfrankfurter API〈ECB基準・9月1日〉より)

軽油(ディーゼル)先物は52カ月ぶりの高値で、この10週間で約51%も上がりました。中東とウクライナで製油所の稼働が乱れているためです。輸送コストの上昇は、いずれ日用品の値段に乗ってきます。

アメリカの経済

原油高はアメリカにとって物価を押し上げる要因です。9月1日の米国株は、ダウが419.02ドル(0.8%)安、S&P500が0.7%安、ナスダックが1.0%安となりました。エネルギー発の物価上昇が続けば金融政策は難しくなり、高金利に弱いハイテク株の重しにもなります。

日本の経済

日本にとっては「良い金利上昇」と「困る金利上昇」が同居しています。預金金利がつくようになるのは家計にプラスですが、住宅ローンの固定金利や国の利払い負担は増えます。長期金利3%は、変動金利型のローンにもいずれ効いてきます。原油高と円安(1ドル=160円台)が同時に進むと、輸入するエネルギーや食料の代金がふくらみ、企業のコストと家庭の光熱費の両方を圧迫します。日銀は今月の会合で利上げを検討するとみられ、円安に歯止めをかけたい思惑もにじみます。

今日の注目銘柄・セクター

  • 石油・資源関連:原油が1バレル90ドル前後まで戻り、石油元売りや資源商社に買いが向かいやすい地合いです。中東の供給不安が背景です。
  • 防衛関連:米・イランの応酬が続き、防衛関連の銘柄に関心が集まりました。地政学リスクの高まりが理由です。
  • 銀行:長期金利の上昇は、貸出と預金の利ざやが広がるとの見方につながり、日本の銀行株には追い風とされます。ただし保有債券の評価には目配りが必要です。
  • 自動車・機械:原油高が景気を冷やすとの懸念から、輸出型の景気敏感株には売りが出やすくなっています。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. アメリカ軍がホルムズ海峡周辺でイランを再攻撃。タンカー攻撃への報復で、原油はWTIで4.3%高。
  2. 日本の10年国債利回りが約30年ぶりに3%。日銀の今月利上げ観測が強まる。
  3. イギリスの30年債利回りが1998年以来の高さ、ポンド安。財政不安が世界の債券売りを増幅。

今日の羅針盤(Compass Insight)

きょうの相場を貫くのは、「中東の一発の攻撃が、世界の金利を通じて家計に届く」という連鎖です。原油が上がると、ガソリンや電気・ガス、輸送費、そして食品まで、時間差でじわじわ値上がりします。さらに厄介なのは、その物価高が各国の中央銀行に利上げを促し、住宅ローンや国の借金の金利まで押し上げる点です。日本の10年金利3%は象徴的で、変動型ローンを組んでいる家庭は、返済額の見直し余地を早めに家計に織り込んでおくと安心です。円安(1ドル=160円台)が重なると輸入品の負担はさらに増します。短期的には、ホルムズ海峡の航行が再開するかどうかが原油と株の方向を決めます。中長期では、日銀が今月利上げに動くのか、動いたときに円安がどこまで戻るのかが焦点です。断定はできませんが、「金利のある世界」への移行が一段進んだ、と受け止めておきたい局面です。


出典:

本記事は公開情報をもとにAIを利用して作成しています。投資助言ではありません。