今日のポイント

中東の緊張が続くなかでも、前日のニューヨーク市場は主要な株価指数がそろって値上がりしました。きっかけは、アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)の高官が「利上げには慎重で、金利は据え置きたい」という考えを示したことです。これを受けて長期金利が下がり、株を買いやすい雰囲気が広がりました。一方で原油価格は高止まりが続いており、物価と金利の綱引きはまだ終わっていません。日本では迷走する台風24号が大雨をもたらしており、暮らしと経済の両面で天気から目が離せません。

今日のニュース

日本

  • 気象庁によると、台風24号が奄美付近で複雑な動きをしたあと4日午前に北へ進路を変える見込みで、西日本から東日本の太平洋側を中心に5日にかけて大雨が続くおそれがあります。秋雨前線の影響も重なり、警戒が呼びかけられています。
  • 東京株式市場は3日、日経平均株価が小幅に反落しました。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイが日本の商社株を「長期で保有する」と改めて示したことが相場の支えとなり、TOPIX(東証株価指数)は上昇しました。
  • 高市政権は8月末、2027年度予算で新規の国債発行を抑える方針を示しつつ、食品にかかる税の負担軽減や物価高対策も同時に進める考えを説明しました。財政の規律と家計支援をどう両立させるかが焦点です。

世界

  • 中国の習近平国家主席が約10年ぶりにエジプトを訪問しました。アメリカの影響力が中東で揺らぐなか、中国が存在感を高めようとする動きとみられます。
  • ウクライナの首都キーウでは2日、ロシアによる空からの攻撃で倉庫兼店舗が炎上し、消防が消火にあたりました。戦闘は依然として続いています。
  • ベネズエラのマドゥロ前大統領夫妻が、アメリカの麻薬密輸に関する起訴について「外国の元首として免責される」として、訴えの取り下げを裁判所に求めました。

アメリカ

  • 前日のニューヨーク株式市場は主要3指数がそろって大幅高となり、ダウ工業株30種平均は約1カ月ぶりの大きな上げ幅を記録しました。
  • 2月の連邦最高裁判断で、国際緊急経済権限法(IEEPA)は関税を課す権限を大統領に与えていないとされて以降、政権は通商拡大法232条など別の法的根拠に基づく関税へ軸足を移しています。
  • 11月3日の中間選挙が近づくなか、中東情勢と物価高が与党・共和党にとっての政治的な重しになっています。

ヨーロッパ

  • フランスのルコルニュ政権は、9月末に提出予定の2027年度予算案の編成を進めています。政府内の要求を積み上げると300億ユーロを超える追加の財源が必要とされ、歳出の絞り込みが課題です。2026年度予算は今年2月に不信任案を退けて成立しており、当面は予算をめぐる駆け引きが続きます。
  • 欧州中央銀行(ECB)は利下げを急がない姿勢を続けており、フランスの政治情勢もユーロの重しとして意識されています。

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

前日のニューヨーク市場は「金利低下・株高」の一日でした。FRBのウォラー理事が、今後の物価指標に大きな驚きがなければ「金利の据え置きを支持する方向だ」と述べたことで、指標となる10年物国債の利回りは4.77%に低下しました。金利が下がると、将来の利益を重視して買われやすいハイテク株などに追い風が吹きます。

一方、原油はWTI(米国産標準油種)が1バレル=90ドル台で高止まりしています。アメリカとイランの対立が続き、ホルムズ海峡の周辺で緊張が再び高まっているためです。3日の海峡通過は直近平均を下回っており、供給不安が価格を支えています。

指標 直近の値 前日比・状況
日経平均株価(9/3終値) 64,214.48円 -111.16円(-0.17%)
NYダウ(9/3終値) 53,686.11ドル +624.16ドル(+1.18%)
S&P500(9/3終値) 7,747.71 +約81(+1.06%)
ナスダック総合(9/3終値) 26,584.06 +約366(+1.4%)
WTI原油 約90.7ドル/バレル 前日終値近辺で小動き(高止まり)
ドル/円 約156.0円 円は約1カ月ぶりの高値圏(レート基準日9/3、ECB参照値)

米国株の前日比は各指数の変化率から算出した概算値を含みます。

アメリカの経済

物価と金利をめぐる市場の綱引きが続いています。原油高がガソリン代や輸送費を通じて物価を押し上げる懸念がある一方、FRB高官からは利上げに慎重な発言が出て、金利の先高観はいったん和らぎました。関税をめぐっては、2月に最高裁がIEEPAは関税を授権していないと判断し、「相互関税」などが無効となって以降、政権は品目ごとの関税に切り替える動きを続けています。関税の枠組みが揺れると、輸入コストや企業の投資計画にも不確実性が広がります。

日本の経済

日本銀行の追加利上げ観測が強まっています。市場では9月17〜18日の金融政策決定会合での利上げを見込む声が増えており、野村證券は利上げ時期の予想を10月から9月に前倒ししました。背景には、物価上昇が続いていることと、円安への警戒感があります。前日の東京市場では円が対ドルで約1カ月ぶりの高値圏まで戻す場面もあり、利上げが近いとの見方が円を支えています。

今日の注目銘柄・セクター

  • 総合商社(三菱商事、三井物産など):バークシャー・ハザウェイが日本の商社株を長期保有する方針を改めて示したことで買われ、TOPIXの上昇に寄与しました。
  • 米ハイテク・半導体:長期金利の低下を受けて買い戻しが入りました。ただし半導体のブロードコムは、決算が市場予想を上回ったにもかかわらず株価が下落し、材料出尽くしの見方も出ました。
  • エネルギー関連:原油価格の高止まりを背景に、石油関連銘柄には引き続き資金が向かいやすい地合いです。
  • ディフェンス(防衛)関連:中東情勢の緊張が続くなか、関連銘柄への関心が高い状態が続いています。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. 米長期金利の行方:FRB高官の発言で10年債利回りは4.77%に低下。今後の物価指標次第で再び上がる可能性があり、株式の重要な手がかりです。
  2. 原油とホルムズ海峡:WTIは90ドル台で高止まり。輸送が滞れば価格が跳ね上がり、世界の物価に波及します。
  3. 日銀9月会合:17〜18日の会合での利上げ観測が強まっています。実現すれば住宅ローンや預金金利、為替に影響します。

今日の羅針盤(Compass Insight)

きょうの相場を貫くのは「金利が下がれば株は買われる」という単純な図式ですが、その土台は意外にもろいものです。FRB高官の一言で長期金利は下がりましたが、原油はなお1バレル90ドル台。中東で輸送が細れば、ガソリン代や電気・ガス料金、輸入食品の価格を通じて、日本の家計にもじわりと効いてきます。円安が一服したのは救いですが、これは「日銀がまもなく利上げする」という思惑に支えられた動きで、利上げが実現すれば住宅ローンの変動金利や企業の借入コストは上がる方向です。金利のある世界では、預金にわずかでも利息がつく一方、借金の負担は重くなります。

短期的には、9月半ばに相次ぐアメリカの物価指標と、17〜18日の日銀会合が当面の分かれ目です。ここで想定より強い物価が出れば、金利低下・株高の流れは反転しかねません。中長期では、関税の枠組みが最高裁判断で揺れていることと、原油高が続く構図に注目です。エネルギーと通商という「物価の上流」が不安定なままだと、各国の中央銀行は利下げに動きにくく、住宅や設備投資の重い時期が長引く可能性があります。家計としては、変動金利の借入がある人は金利上昇の余地を意識し、光熱費や食品の値上がりに備えて固定費を点検しておくことが、地味ですが効いてきます。


出典:

本記事は公開情報をもとにAIが作成しています。投資助言ではありません。