今日のポイント

注目の米9月雇用統計は、働く人の増加がわずか2万9,000人と予想を大きく下回りました。「景気が冷えてきたなら、FRBは今月の利上げを見送るだろう」との見方が広がり、米国株は3指数そろって上昇。原油高への対策として、G7が最大1億バレルの石油備蓄を放出することでも合意しました。

今日の羅針盤(Compass Insight)

きのうの市場は「悪いニュースが株には良いニュース」になった典型的な一日でした。雇用の伸びが急に鈍り、失業率も4.2%へ上がったことで、利上げの心配が後退し、株が買われたのです。ただ、米10年債利回りはいったん下がった後に5.28%へ戻っており、「金利の高さ」という根っこの問題は解決していません。景気は弱り始めているのに、原油高で物価は下がりにくい——この「景気減速と物価高の同居」が、いまの世界経済の最大のテーマです。

家計に引き寄せて考えると、二つの動きに注目です。一つは、G7の石油備蓄放出。ガソリンや軽油の値上がりに一定のブレーキがかかる可能性がありますが、中東の緊張そのものは続いており、効果は一時的にとどまるかもしれません。もう一つは、5日に始まる臨時国会で審議される食料品の消費税引き下げ法案です。成立すれば2027年4月から食費の負担が軽くなる一方、参院では与党が過半数に届いておらず、行方はまだ読めません。円は1ドル157円台と円安水準が続き、輸入品の値段には引き続き上向きの圧力がかかりやすい状況です。

短期では、来週以降の米国の物価指標と、それを受けたFRBの判断、そして原油価格が備蓄放出でどこまで落ち着くかに注目です。中長期では、米国とイランの対立が11月の米中間選挙後にどう動くか、日本では消費税法案の審議がどう決着するかが、家計と相場の両方を左右しそうです。

今日のニュース

日本

世界

  • G7が1億バレルの石油備蓄放出で合意:国際エネルギー機関(IEA)の調整のもと、4か月かけて放出し、最初の20日間で軽油を重点的に出します。米国が欧州に強く求めていたもので、トランプ大統領は「欧州が大量の軽油放出に合意した」と成果を強調しました(G7首脳声明/AP)。
  • ブラジル大統領選、4日に第1回投票:4期目をめざすルラ大統領と、ボルソナロ元大統領の長男フラビオ・ボルソナロ上院議員が争います。過半数を取る候補がいなければ10月25日に決選投票となります。

アメリカ

  • 9月の雇用は2万9,000人増にとどまる:米労働省の雇用統計によると、非農業部門の雇用者数は前月比2万9,000人増にとどまり、失業率は4.1%から4.2%へ上昇しました。中間選挙を前に、景気の減速を示す内容です。
  • 中東へ3隻目の空母打撃群を派遣:米軍は空母打撃群などに乗る約9,000人を中東へ追加派遣し、早ければ10月末に空母3隻が展開する可能性があります。トランプ大統領は米誌のインタビューで、中間選挙後のイランへの大規模攻撃再開も「あり得る」と述べました(AP)。

ヨーロッパ

  • ユーロ圏の物価上昇率が3.8%に加速:9月の速報値は8月の3.2%から上昇し、エネルギー価格は前年比18.8%上昇しました。2023年9月以来の高さです(Euronews)。
  • フランス国債に売り圧力:2027年予算案の提出後、ドイツとの10年債の利回り差が141ベーシスポイントと14年ぶりの大きさに広がり、財政への不安が続いています。

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 値(10月2日終値) 前日比
日経平均株価 68,309.46円 -647.26円(-0.94%)
NYダウ 51,176.96ドル +250.40ドル(+0.49%)
S&P500 7,722.72 +56.27(+0.73%)
ナスダック総合 27,190.86 +319.27(+1.19%)
WTI原油 91.11ドル/バレル -1.76ドル(-1.90%)
北海ブレント原油 102.25ドル/バレル -0.06ドル(-0.06%)
ドル円 157.67円 ECB参照レート(10月2日基準)

株価・原油は10月2日(現地)終値。ドル円はfrankfurter API(ECB参照レート、10月2日基準)。

原油は、G7の備蓄放出のニュースで米国産のWTIが下落した一方、北海ブレントは102ドル台でほぼ横ばいでした。中東の供給リスクがなくなったわけではなく、「備蓄放出で当面の値上がりを抑えつつ、地政学の不安が下支えする」状態です。欧州株はきのう、米雇用統計の弱さと原油の下落を受けてSTOXX600が0.8%反発しましたが、週間では下落となりました。

アメリカの経済

雇用の伸びの急減速で、市場の見方は大きく変わりました。今月のFRBの利上げ確率は、1週間前の64%から16%程度まで低下したとされます。一方で米10年債利回りは、発表直後に下がった後に持ち直し、5.281%で取引を終えました。「利上げは遠のいても、長期金利は高止まり」という構図で、住宅ローンや企業の借り入れコストには重しが残ります。週間ではナスダックが上昇、ダウとS&P500は下落でした。

日本の経済

日経平均は前日までの急伸の反動で反落しました。米長期金利が一時24年ぶりの高さとなったことや、原油先物の高止まりが重荷となり、下げ幅は一時800円を超えました。週明けは、米国株高と利上げ観測の後退をどう受け止めるかが焦点です。国内では5日召集の臨時国会で、消費税減税法案の審議がどう進むかが、消費関連株や国債市場の材料になりそうです。

今日の注目銘柄・セクター

  • エヌビディア(半導体・AI):利上げ観測の後退でハイテク株に買いが集まり、株価は2%超上昇して取引時間中の最高値を更新しました。ナスダックの上昇をけん引しています。
  • ナイキ(スポーツ用品):1日発表の6〜8月期決算で売上高が予想に届かず、中華圏の売上高は26%減。通期は売上高の減少を見込み、リストラ計画も発表したことから、株価が大きく下落しました。
  • 非鉄金属・鉱業(日本株):日経平均が647円安となる中でも、原油高を背景に非鉄・鉱業株は上昇し、資源関連の強さが目立ちました。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. 米雇用の急減速:2万9,000人増・失業率4.2%で、今月のFRB利上げ観測は大きく後退。ただし長期金利は5.28%と高止まり。
  2. G7の石油備蓄放出:最大1億バレルを4か月かけて放出。ガソリン・軽油高にブレーキがかかるか、中東情勢とあわせて注目。
  3. 臨時国会と消費税減税:5日召集。食料品の税率を1%に下げる法案の行方は、家計にも市場にも大きな材料。

出典:

本記事は公開情報をもとにAIが作成しています。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。