今日のポイント

お盆の帰省シーズンを迎えた日本列島に、台風15号が接近しています。きょう夕方から夜にかけて茨城県付近へ上陸する予想で、交通機関への影響が心配されます。海の外に目を向けると、南米コロンビアで大きな地震が発生し、中東ではホルムズ海峡をめぐる緊張が続いたまま。アメリカでは雇用の伸びが予想外にマイナスとなり、利上げ観測が後退しています。台風・地震・雇用統計と材料が重なった一日でした。

今日のニュース

日本

  • 台風15号(チャンホン)が東日本に接近し、11日夕方から夜にかけて茨城県付近へ上陸する予想です。最大瞬間風速は35メートルと見込まれ、関東・東北では強い雨や風、交通機関への影響に注意が必要です。(ウェザーニュース)
  • H3ロケット9号機が11日未明、種子島宇宙センターから測位衛星「みちびき7号機」を搭載して打ち上げられ、打ち上げから約29分後に衛星を正常に分離し、所定の軌道へ投入しました。(JAXA)
  • NHKの世論調査(8月10日発表)で高市内閣の支持率は53%となり、7月の調査から5ポイント低下。不支持率は33%で6ポイント上昇しました。(NHKニュース)

世界

  • 南米コロンビア西部で10日、マグニチュード7.4の地震が発生し、少なくとも111人が死亡、87人が負傷しました。震源は首都ボゴタから西へ約400キロのチョコ県サンホセデルパルマル付近で、約1,600棟が損傷。デラエスプリエジャ大統領は復旧資金を迅速に投入するため緊急事態を宣言しました。

アメリカ

  • 7月の雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比2万3000人減少。失業率は4.1%に低下しましたが、26万4,000人が労働市場から退出したことが主因でした。平均時給の伸びは前年比3.2%と、2021年5月以来の低水準です。
  • イランとオマーンはホルムズ海峡を一時的に再開する案の最終調整を続ける一方、イランは米国による封鎖の解除や軍の撤収などを要求しています。(AP)

ヨーロッパ

  • 欧州中央銀行(ECB)は7月23日の理事会で主要政策金利を据え置くことを決定しました。中銀預金金利は2.25%、主要リファイナンス金利は2.40%で維持されています。6月会合で0.25%引き上げたあとの「様子見」の姿勢です。(ECB)

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 値 前日比
日経平均株価 66,970.22円 +1,363.51円(+2.08%)
NYダウ 53,975.98ドル -60.95ドル(-0.11%)
S&P500 7,753.11 -4.53(-0.06%)
ナスダック総合 26,605.36 -85.26(-0.32%)
北海ブレント原油 87.72ドル/バレル +5.0%
ドル円 158.64円 2026年8月10日基準(frankfurter.app)

10日の東京市場は米利上げ観測の後退を材料に反発し、日経平均は前週末比1,363円51銭(2.08%)高の66,970円22銭で取引を終えました(日本経済新聞)。一方、米国株は小幅反落。ホルムズ海峡情勢の不透明さから北海ブレント原油が5%高の87.72ドルとなったことが重荷でした。

アメリカの経済

7月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が減少に転じ、賃金の伸びも鈍化するなど、労働市場の勢いの弱さを示しました。これを受けて利上げ観測は後退しましたが、10日時点でも市場は9月利上げを約52%織り込んでおり、利下げへの転換が見込まれているわけではありません。

日本の経済

日銀は7月30〜31日の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%に据え置くことを決めました。会合では利上げ加速を求める意見も出ましたが、反対多数で見送られています(日本経済新聞)。日銀は原油高や円安を背景に2026年度後半以降の物価上昇率が2%を明確に上回るとみており、利上げ方向自体は維持したままの「一旦停止」という位置づけです。ドル円は158円台後半と、円安水準が続いています。原油高と円安が重なると輸入コストの押し上げが二重にかかる点には注意が必要です。

今日の注目銘柄・セクター

  • エネルギー関連株:北海ブレント原油が1日で5%上昇しました。ホルムズ海峡をめぐるイラン・米国間の交渉の不透明さが背景です。
  • 半導体株:10日の米国市場ではインテルが4.1%下落し、主要指数の重荷となりました。
  • 日本の輸出関連株:米利上げ観測の後退を材料に10日の東京市場は全面高となり、日経平均は2%超上昇しました。金利動向に敏感な輸出関連・グロース株への買いが指数を押し上げた形です。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. 台風15号が11日夕方~夜に茨城県付近へ上陸する予想。お盆期間の交通機関への影響に注意。
  2. 米7月雇用統計の弱さで利上げ観測は後退したが、9月利上げの可能性はなお残る。
  3. 中東ではホルムズ海峡の再開交渉が続く一方、原油価格は5%超上昇。エネルギーコストを通じて日本の物価・日銀の政策判断にも波及しうる構図。

今日の羅針盤(Compass Insight)

きょうの材料を貫くのは「エネルギー高と金融政策の難しさ」です。ホルムズ海峡の緊張で原油が上昇する一方、アメリカでは雇用の弱さが利上げ判断を難しくし、日本では日銀が利上げ方向を維持したまま様子見に入っています。方向感の異なる動きが同時に進んでいる点が、今の相場の読みにくさの一因です。

家計への影響という点では、原油高と円安(158円台)が重なると、ガソリン代や電気・ガス料金、輸入食品の値上がりという形で生活コストにじわりと効いてきます。住宅ローンを変動金利で組んでいる人は、日銀の利上げ方向が維持されている以上、金利上昇のリスクは引き続き頭に入れておいた方がよいでしょう。

短期的には、台風15号による交通の乱れとホルムズ海峡情勢の続報に注目です。中長期では、アメリカと日本の金融政策が為替相場にどう反映されていくか、円安がどこまで進むか(あるいは止まるか)が、家計・投資の両面で大きな分岐点になりそうです。


出典:

本記事は公開情報をもとに作成しています。