今日のポイント

トランプ米大統領がNATO首脳会議後にイランの暗殺脅威を理由に「おとりの機体」でトルコを脱出していたことが発覚し、米・イラン関係の緊張が改めて浮き彫りになった。一方で市場は米7月消費者物価指数(CPI)が予想通りの結果となったことで利上げ観測が後退し、株高・ドル安(円高)方向に振れた。日本国内は台風15号が熱帯低気圧に変わったあとも大雨警戒が続く。

今日のニュース

日本

  • 台風15号は12日午前9時に日本海で熱帯低気圧に変わったが、西日本から東北の広い範囲で13日夜遅くまで局地的に激しい雨が予想され、道路冠水・土砂災害・河川増水に警戒が呼びかけられている。(tenki.jp)
  • 北朝鮮が12日午前5時59分ごろ、東岸付近から弾道ミサイル1発を東方向に発射。最高高度約90km、飛距離約690kmで日本のEEZ外の日本海に落下した。(日本経済新聞)
  • 衆院定数削減をめぐる与野党協議会は議論を加速。座長の鈴木馨祐氏(自民)が8月中にたたき台となる私案を示す方針だが、削減幅で与野党の隔たりは大きい。(NHK)

世界

  • トランプ米大統領は、トルコ・アンカラでのNATO首脳会議後、イランによる暗殺脅威を理由に、通常のエアフォースワンではなく小型機(Air Force C-32A)へケータリングカーを使って極秘に乗り換え、トルコを出国していたことが報道で明らかになった。(AP、The Hill)
  • トルコ議会は10日、非合法組織クルド労働者党(PKK)の元戦闘員らへの事実上の恩赦法を可決した。PKKは2025年5月に組織解散と武装闘争終結を宣言しており、今回の恩赦は和平プロセス進展の一環。(日本経済新聞)
  • イランはオマーンとホルムズ海峡の航行管理をめぐる合意に近づいているとするが、米国に対し過去の「違反」への補償を要求するなど条件を追加。トランプ大統領も逆にイランへの補償を要求しており、海峡の全面再開には至っていない。(CNN)

アメリカ

  • 米労働統計局は12日、7月のCPI(消費者物価指数)を発表。前年同月比+3.4%、コア指数は前年同月比+2.5%・前月比+0.2%と、いずれも市場予想と一致し前月から伸びがわずかに鈍化した。(米労働統計局)
  • CPIが「無風」との受け止めから利上げ観測が後退し、株式・国債とも堅調に推移。ただ中東情勢の緊迫を背景に原油高が続いており、インフレ再燃への警戒も残る。(日本経済新聞)

ヨーロッパ

  • トルコでは前述のクルド関連恩赦法が可決され、PKKとの40年以上に及ぶ武装闘争終結に向けたプロセスが前進した。

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 値 前日比
ドル/円 159.09円(ECB基準・8/12時点) CPI発表後は一時158円台まで円高進行
WTI原油 82.74ドル/バレル -0.53ドル(-0.63%)
S&P500(8/12終値) 7,748.50pt +20.30(+0.3%)

ドル円はfrankfurter.appの基準(2026年8月12日付)で159.09円。もっとも米CPI発表後のニューヨーク市場では、インフレ鈍化を受けたドル売りが優勢となり158円台まで円高が進む場面があった(みんかぶ)。日米の政策金利差(日銀1.00% vs FRB3.50〜3.75%)はなお大きく、円の反発は限定的との見方が多い。WTI原油は中東情勢の緊迫を背景に高値圏で推移しつつも12日は反落した(時事通信equity)。

アメリカの経済

7月CPIが市場予想通りとなったことで、FRBの追加利上げ観測が後退し、株式市場には安心感が広がった。S&P500は前日比0.3%高の7,748.50、ナスダック総合は0.5%高の26,588.49で取引を終えた(AP)。一方でイラン情勢の緊迫による原油高は、インフレの新たな火種として市場参加者の警戒材料であり続けている。

日本の経済

日経平均株価は12日、半導体関連(アドバンテスト、東京エレクトロンなど)が買われて続伸し、前日比553.84円高の67,524.06円で取引を終え、6万7,000円台を回復した。日銀は7月30〜31日の金融政策決定会合で政策金利(1.00%)の据え置きを決定し、6月の利上げの影響を見極める姿勢を示している。2026年度後半には物価上昇率が2%を明確に超えるとの見通しを示しており、追加利上げの可能性は残る(日本銀行)。

今日の注目銘柄・セクター

  • 半導体関連(アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシアなど): 12日の東京市場で日経平均の上昇を主導。AI需要を背景にした買いが継続している。
  • 石油・エネルギー関連: ホルムズ海峡をめぐる緊張とWTI原油の高値圏推移を受け、国内外のエネルギー関連銘柄に市場の関心が集まっている。
  • 自動車・商社: 円安局面では業績上振れ期待から買われやすいが、CPI後の円高進行局面では利益確定売りが出やすいセクターとして注視されている。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. トランプ氏の「おとり機」利用が発覚し、米・イラン間の緊張の根深さが改めて浮き彫りになった。
  2. 米CPIが予想通りの結果となり、利上げ観測後退で株高・ドル安(円高)方向に振れた。
  3. 日本は台風15号一過後も大雨警戒が続き、北朝鮮のミサイル発射と合わせて安全保障・防災両面で気を抜けない状況。

今日の羅針盤(Compass Insight)

CPIが「予想通り」で市場が安堵したのは、裏を返せば「サプライズが怖いほど神経質」という相場の地合いを示している。日米金利差は依然大きく、ドル円は158〜160円のレンジで綱引きが続く可能性が高い。家計目線では、円安基調が続けば輸入品・電気代・ガソリン代の負担は高止まりしやすく、逆に一時的な円高局面では海外旅行や輸入品購入のタイミングとして検討の余地がある。中東情勢の緊迫は原油相場を通じてエネルギーコストに波及するため、短期的にはCPIとFRBの発言、中長期的には日銀の追加利上げ時期とホルムズ海峡情勢の行方に注目したい。住宅ローン変動金利を利用している世帯は、日銀の政策姿勢の変化に特に敏感でいる価値がある。


出典:

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