今日のポイント

週末の最大の焦点は、ウクライナ戦争をめぐる外交です。トランプ政権のウィトコフ、クシュナー両特使が「新しい具体的な提案」を携えてモスクワ入りし、プーチン大統領との会談に臨みました。プーチン氏は特使のキーウ訪問に合わせ、土曜の深夜からキーウへの攻撃を3日間停止するよう指示したと伝えられ、ウクライナ側もモスクワへの攻撃を控える構えを示しました。両特使は6日にキーウへ移動してゼレンスキー大統領と会う予定です。一方で、対イラン戦は7カ月目に入り、原油は1バレル90ドル台の高値圏で、週間ベースでは大きく上昇しました。市場は週末休みで、金曜に出た強い米雇用統計の余韻と、産油国会合(OPECプラス)の結果を見ながら週明けを迎えます。

今日の羅針盤(Compass Insight)

いま世界のニュースと相場をつなぐ軸は「戦争が2つ、方向が逆」という点です。ウクライナ方面では和平協議が動き出し、停戦に近づけば「リスク回避の巻き戻し」で株高・原油安に振れやすくなります。逆に中東では米国とイランの応酬が続き、ホルムズ海峡の輸送混乱が原油高を支えています。原油はこの1週間でBrentが7.6%、WTIが10.4%上昇し、7月中旬以来の大きな週間上昇となりました。2つの力が綱引きするなかで、当面の値動きを決めるのはイラン情勢のほうだと見ておくのが現実的です。

家計への波及は主に3つの経路です。ひとつは光熱費・ガソリン・輸送費で、原油高が続けば電気・ガス料金や物流コスト経由でじわりと効いてきます。ふたつめは為替で、金曜の米雇用統計を受けてドルが買われ、円は1ドル=156円台で推移しています。円安が続けば輸入食品や燃料の値上がり圧力が続きます。みっつめは金利で、米国で利上げ観測が強まる場面では日本の長期金利にも上昇圧力がかかり、住宅ローンの固定金利や企業の借入コストに響く可能性があります。

短期では、(1)キーウでの協議が停戦に向かうか、(2)9月15〜16日の米FRB会合と公表される金利見通し(ドットチャート)、(3)産油国会合の結論、の3点が相場の分かれ目です。中長期では、原油高と円安が重なる「輸入インフレ」が実質賃金の伸びを抑え、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」の効果を打ち消しかねない点に注意が必要です。変動金利で住宅ローンを抱える人は金利の先高観を、光熱費や食費が気になる人は原油と円相場の動きを、それぞれ気に留めておくとよさそうです。

今日のニュース

日本

世界

  • トランプ政権のウィトコフ特使とクシュナー上級顧問がモスクワ入りし、プーチン大統領との会談に臨みました。トランプ大統領は「戦争を終わらせる具体的な提案を携えている」と述べています。プーチン氏はキーウへの攻撃を土曜深夜から3日間停止するよう指示したと伝えられ、両氏は6日にキーウへ移動してゼレンスキー大統領と会う予定です。ウクライナ側もモスクワへの攻撃を控えるとしています。戦争は5年目に入っています。
  • 米国とイランの軍事的応酬が続いています。イランは3日にクウェートとUAEへ攻撃を実施し、米軍は革命防衛隊(IRGC)関連とみられる標的を空爆。イラン当局はクヘスタクの結婚式場が被害を受け、少なくとも4人が死亡、68人が負傷したと発表しました。国連のグテレス事務総長は民間人の犠牲拡大に「強い懸念」を表明しています。
  • 産油国でつくるOPECプラスは6日に会合を開き、市場環境と今後の生産方針を検討します。9月には日量18万8,000バレルの増産調整を実施しています。

アメリカ

  • 労働省が発表した8月の雇用統計は、非農業部門の就業者数が16万2,000人増と、市場予想(約5万3,000人増)を大きく上回りました。失業率は4.1%で横ばい、平均時給は前年同月比3.1%の上昇です。景気の底堅さを示す一方、FRBの利上げ観測を強める内容でした。
  • ワシントンのケネディ・センターでは、2019年に設置された彫刻「Blue」が撤去されました。

ヨーロッパ

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 直近の水準 前日比・変化
日経平均株価 65,020.94円(9/4終値) +806.46円(+1.26%)
S&P500種株価指数 7,718.60(9/4終値) -29.11(-0.38%)
NYダウ工業株30種 53,414.25(9/4終値) -271.86(-0.51%)
ナスダック総合指数 26,506.99(9/4終値) -77.07(-0.29%)
WTI原油 約91ドル/バレル 週間で+10.4%(7月中旬以来の大幅高)
ドル円 1ドル=156円台(9/4基準) 雇用統計後にドルやや堅調
米10年債利回り 約4.8% 上昇(2年債は2025年1月来の高水準)

原油は米・イランの応酬とホルムズ海峡の輸送混乱を背景に、この1週間で大きく上昇しました。エネルギー株は第3四半期に入って堅調で、資源国通貨や石油関連銘柄に資金が向かいやすい地合いです。ウクライナで停戦に向けた動きが出れば、逆にリスク資産が買い戻され原油が下がる展開もありえますが、当面はイラン情勢のほうが価格を左右しそうです。

アメリカの経済

強い雇用統計を受けて、9月4日の米国市場では長期金利が上昇し、株式は主要3指数がそろって小幅安となりました。2年債利回りは2025年1月以来の高水準を付け、金利先物では9月15〜16日のFRB会合で利上げに動くとの見方が5割超に高まりました。政策金利は現在3.50〜3.75%で、7月末の会合では12人のうち3人が利上げを主張しています。インフレがなかなか収まらないなか、9月会合で公表される金利見通し(ドットチャート)が次の大きな手掛かりになります。半導体関連は金利上昇のなかでも底堅く推移しました。

日本の経済

日経平均は9月4日、前日比806円高の6万5,020円で引け、4営業日続いた下げを止めました。ただしこれは米雇用統計の発表前の水準で、週明けはドル高・米金利上昇という重い材料を受け止めることになります。円相場は1ドル=156円台で、原油高と円安が重なると輸入物価の押し上げ圧力が続きます。実質賃金の伸び悩みが解消しないなかで、高市政権の積極財政がどこまで消費を下支えできるかが問われます。

今日の注目銘柄・セクター

  • エネルギー・資源関連:原油が週間で大きく上昇し、エネルギーセクターは第3四半期に入って上昇率トップクラス。米・イランの軍事的応酬とホルムズ海峡のリスクが買い材料になっています。
  • 防衛関連:イランをめぐる地政学リスクの高まりで、関連銘柄に関心が集まりやすい局面です。
  • 半導体・AI関連:金利上昇は高PER(株価収益率)銘柄の重しになりますが、9月4日は半導体関連が相対的に底堅く、明暗が分かれています。
  • 金利敏感株(米地銀・不動産など):利上げ観測の強まりで借入コスト上昇が意識される一方、貸出金利の上昇は銀行の利ざやには追い風という両面があります。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. キーウでの米ロ・米ウクライナ協議:停戦に向けた具体的な進展があれば、原油安・株高につながる可能性があります。
  2. 9月15〜16日の米FRB会合:利上げに動くのか、据え置くのか。公表されるドットチャートで「その後も利上げが続く」との見方が強まるかどうか。
  3. 週明けの東京市場と円相場:1ドル=156円台での推移と、高市政権の内閣改造の行方。

出典:

本記事は公開情報をもとにAIが作成しています。投資助言ではありません。