今日のポイント

週末のドイツで、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が東部ザクセン・アンハルト州の議会選挙で出口調査ベースの約44%を得て第1党となりました。AfDは2024年のテューリンゲン州選でも第1党となっており、今回が戦後初ではありません。他党が連立を拒めば政権入りはできない見通しですが、欧州政治の地殻変動を印象づけました。もう一つの軸はお金の話で、金曜に出た強い米雇用統計を受け、9月15〜16日の米FRB会合では市場が利上げをやや優勢に織り込み始めました(利上げ確率は約6割との観測)。ウォーシュFRB議長がインフレへの警戒を強める一方、トランプ政権は11月の中間選挙を前に利上げ阻止へ圧力を強めています。今週は11日(金)の米消費者物価指数(CPI)が最大の関門です。米フロリダでは貨物機がマイアミ空港で滑走路をはみ出して炎上し、少なくとも5人が死亡しました。

今日の羅針盤(Compass Insight)

いまニュースと相場を貫く軸は「政治とお金の不確実性が同時に高まっている」ことです。ドイツではAfDの躍進で連立協議が難航必至となり、欧州の政策運営の先行きが読みにくくなりました。米国では9月会合が利上げか据え置きか定まらず、日本でも日銀の追加利上げ観測がくすぶります。三つの政府・中央銀行がそろって「次の一手」を決めかねている状態で、こうした局面では投資家がリスクを取りにくく、株価は上値が重く、国債の利回りは高止まりしやすくなります。

家計への波及は主に三つです。ひとつは金利で、米国の利上げ観測と日本の長期金利上昇(一時は約30年ぶりの水準)が重なると、住宅ローンの固定金利や企業の借入コストがじわりと上がります。ふたつめは為替で、強い米雇用統計のあともドルは底堅く、円は1ドル=156円前後です。円安が続けば輸入食品や燃料の値上がり圧力が残ります。みっつめはエネルギーで、産油国でつくるOPECプラスが増産を見送り、中東情勢も緊迫しているため、原油は1バレル90ドル前後の高値圏にあります。ガソリンや電気・ガス料金に響きやすい状況です。

短期の分かれ目は、(1)11日発表の米CPI、(2)15〜16日のFRB会合と公表される金利見通し、(3)ドイツの連立協議、の三点です。中長期では、欧州の政治的な分断が財政や国債市場の不安定要因としてじわりと効いてくる可能性があります。変動金利で借入のある人は金利の先高観を、生活防衛の観点では円相場と原油の動きを、それぞれ気に留めておくとよさそうです。

今日のニュース

日本

  • 2026年度の最低賃金の答申額は全国加重平均で時給1,177円となりました。異議申出などの手続を経て、10月1日〜12月2日に順次発効する予定です。引き上げ額は56円で、目安制度が始まった1978年以降で2番目に大きい伸びです。47都道府県のうち33府県が国の目安を上乗せし、最高は東京の1,280円、最低は宮崎の1,085円でした。中小企業の人件費負担が増える一方、消費の下支え要因にもなります。
  • 秋篠宮ご夫妻が8日、政府専用機でノルウェーへ出発します。9日にオスロ大聖堂で行われるハラルド前国王の葬儀に参列し、10日に帰国される予定です。秋篠宮さまは棺を運ぶ葬列に加わられます。
  • 東京株式市場は週明けの7日以降、上値の重い展開が見込まれます。米利上げ観測に加え、国内では日銀の追加利上げ観測から長期金利が約30年ぶりの高水準圏にあります。今週は11日の米CPIが最大の焦点です。

世界

アメリカ

ヨーロッパ

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

週末は主要株式市場が休みだったため、株価は金曜(9月4日)の終値です。米国株は7日もレーバーデーで休場です。その他の指標の基準日は表に示します。強い米雇用統計を受けて、株安・金利上昇・ドル高で反応しました。

指標 直近の水準 前日比・変化
日経平均株価 65,020.94円(9/4終値) +806.46円(+1.26%)
S&P500種株価指数 7,718.60(9/4終値) -0.38%
NYダウ工業株30種 53,414.25(9/4終値) -271.86ドル(-0.51%)
ナスダック総合指数 26,506.99(9/4終値) -0.29%
WTI原油 91.48ドル/バレル(9/4終値) 週間で約+9.7%(7月中旬以来の大幅高)
ドル円 1ドル=約156円(9/4基準) 円安基調(雇用統計後もドル底堅い)
米30年債利回り 5.25%(9/3、FRB公表値) 前日比-0.02ポイント

出典・終値日:日経平均=Trading Economics(9/4)、米3指数=TheStreet(9/4)、原油=EnergyNow(9/4)、為替=frankfurter API(基準日9/4)。

世界の経済

世界の株式・債券市場では、8月の米雇用が予想より強かったことで「金融緩和は遠のいた」との見方が広がりました。米国の長期金利上昇は、そのまま各国の借入コストを押し上げます。ドイツの選挙結果が示す欧州の政治的な不透明感も重なり、投資家がリスクを取りにくい地合いです。原油はOPECプラスの増産見送りと中東情勢で高値圏にあり、インフレの下げ渋りを意識させます。

アメリカの経済

雇用の底堅さが確認され、FRBが物価を優先して利上げに踏み切る余地が出てきました。ウォーシュ議長も最近、インフレへの警戒をにじませています。ただ、判断は11日のCPI次第で揺れ動きます。トランプ政権はむしろ利下げを求めており、FRBとの緊張は続いています。財務省は長期債市場の流動性を支える買い入れ枠を拡大する予定ですが、金利を直接誘導する政策ではありません。

日本の経済

日経平均は週明け以降、上値の重い展開が見込まれます。米利上げ観測に加え、国内では日銀の追加利上げ観測から長期金利が約30年ぶりの高水準圏にあります。最低賃金1,177円への引き上げは中小企業の人件費増につながる一方、消費の下支え要因にもなります。円安と原油高が重なる「輸入インフレ」が、家計の実質的な購買力を圧迫している構図は変わっていません。

今日の注目銘柄・セクター

  • 半導体・AI関連(アドバンテスト、ソフトバンクグループなど):米金利上昇と利下げ期待の後退は、株価評価の高いハイテク株に逆風となりやすい銘柄群です。前週の東京市場では、これらの値がさ株の動きが指数を大きく左右しました。
  • エネルギー・石油関連:中東情勢の緊迫とOPECプラスの増産見送りで、原油が1バレル90ドル前後の高値圏です。石油元売りや資源関連には相対的な追い風とされます。
  • 欧州の防衛関連:ドイツでの極右伸長や、和平協議の不透明感が続くなか、欧州各国の防衛予算を巡る思惑が市場で意識されやすいテーマです。
  • 米国の畜産・食肉関連:トランプ大統領の畜産支援の大統領令を受けて話題になりました。原産国表示の義務化に向けた検討や処理規制の見直しが、関連する食品・小売企業にどう波及するかが注目点です。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. ドイツ・ザクセン・アンハルト州の連立協議 — AfDが政権入りするか、他党が「防火壁」を維持するか。欧州政治の行方を左右します。
  2. 11日の米CPIと15〜16日のFRB会合 — 利上げか据え置きか。金利と為替の方向を決める最大のイベントです。
  3. 原油と円相場 — 中東情勢とOPECプラスの据え置きで原油は高値圏、円は156円前後。家計の物価に直結します。

出典:

本記事は公開情報をもとにAIが作成しています。投資助言ではありません。