今週のポイント

9月17日から23日の一週間は、アメリカと日本がそろって利上げしたのに円安が止まらず、家計に原油高と借入金利の二重負担が意識された週だった。

FRBは政策金利を3.75〜4.00%へ引き上げ、3年ぶりに利上げへ転じた。日銀も政策金利を1.25%程度へ引き上げ、1995年以来31年ぶりの高水準とした。両中央銀行は、原油高などによるインフレ再燃を警戒している。

しかし円相場は週後半に1ドル=157円台まで円安が進んだ。日本も利上げしたものの、米国との金利差はなお大きく、市場では日銀がレートチェックを行ったとの見方も広がった。

一方、原油価格は中東の供給不安で高値圏を維持したあと、米国とイランの協議への期待から続落した。国内では台風25号による記録的大雨で死者・行方不明者が出た。今週は、金利、為替、エネルギー、災害という四つの負担が生活へ具体的に表れ始めた一週間だった。

一週間の流れ

1. FRBが3年ぶりに利上げ、追加利上げも視野

FRBは9月16日、政策金利を0.25%引き上げ、3.75〜4.00%とした。利上げは2023年7月以来、3年ぶりとなる。原油高に加え、底堅い消費と根強いインフレへの警戒が背景にある。

FRB参加者の金利見通しでは、18人中16人が年内の追加利上げを想定した。ただし、見通しは将来の決定を約束するものではなく、雇用、物価、原油価格など今後のデータで変わりうる。

利上げ発表後、ダウ平均は631ドル下落した。金利が上がると企業の借入負担が増え、将来利益の現在価値も低く見積もられるため、株式には逆風となりやすい。その後は利上げが事前に織り込まれていたとの見方から、株価が持ち直す場面もあった。

2. 日銀も1.25%へ、日米同時の金融引き締め

日銀は18日、政策金利を1.00%程度から1.25%程度へ引き上げることを決めた。新しい金利は24日から適用される。植田総裁は、今後も連続的な利上げの可能性を排除しない姿勢を示した。

日本の利上げは、円安と輸入物価の上昇を抑える方向に働く。一方で、変動型住宅ローンや企業融資の金利を押し上げる可能性がある。預金金利が上がる恩恵もあるが、借入の多い若い世代ほど負担増が大きくなりやすい。

日次記事では、20〜30代の住宅ローン負担が年2万円超増えるとの試算も紹介された。実際の影響は借入額、契約、見直し時期で異なるが、利上げが政策上の数字から家計の支出へ移り始めたことを示している。

3. 日本も利上げしたのに、なぜ円安が続いたのか

日銀の利上げ後も円は下落し、週後半には1ドル=157円台となった。日本が金利を上げても、米国も同時に利上げし、両国の金利差が大きく縮まらなかったためだ。

為替市場では現在の金利だけでなく、今後どちらの国がより速く金利を上げるかも重視される。FRBが年内の追加利上げを示唆する一方、日銀の利上げペースが比較的緩やかと見られれば、ドルを保有する魅力が残りやすい。

円安の進行を受け、市場では日銀がレートチェックを行ったとの見方が広がった。レートチェックは介入そのものではないが、当局が相場水準を強く警戒しているとのメッセージになりうる。

4. 原油は高値圏から反落、外交と供給不安の綱引き

サウジアラビアの主要パイプラインや石油施設への攻撃で、原油供給への懸念は続いた。ロシアでも大規模なドローン攻撃によりモスクワの製油所が被害を受け、エネルギー供給をめぐる地政学リスクが重なった。

しかし週後半には、米国とイランの高官協議が行われたことで緊張緩和への期待が広がり、原油価格は2日続けて下落した。WTI原油は95ドル台まで下がったと報じられた。

原油が下がれば、ガソリンや電気・ガス料金の上昇圧力は和らぐ。ただし中東情勢は流動的で、サウジ施設の復旧にも時間がかかる。数日の下落だけで家計負担がすぐ軽くなるとは限らない。

5. 高市改造内閣が発足、財政と金融の綱引きへ

高市首相は17日に内閣改造を行い、第2次高市改造内閣が発足した。日本維新の会から中司宏氏が規制改革担当相として初入閣し、自民・維新の閣内協力が始まった。財務相、外相、防衛相は留任し、政策の継続性を重視した陣容となった。

政府が景気や家計を支えるために財政支出を増やす一方、日銀は物価を抑えるため金利を上げている。財政が需要を押し上げ、金融政策が需要を抑えるような形になれば、政策効果が打ち消し合う可能性もある。

原油高と円安への支援、台風被害の復旧、社会保障など支出課題は多い。金利上昇で国債の利払い費も増えやすくなるため、新内閣には家計支援と財政規律の両立が求められる。

6. 台風25号、記録的大雨が交通と暮らしを直撃

台風25号は伊豆諸島と関東へ接近し、伊豆大島では24時間降水量が680ミリを超えた。23日の記事では、千葉・神奈川で死者7人、行方不明者5人と報じられている。

台風は住宅や道路への直接被害に加え、連休中の交通、物流、観光、イベントへ影響した。被災後は停電、断水、避難生活、保険請求、事業再開など長期の課題が続く。

市場では数字が日々動くが、災害の生活影響は長く残る。復旧の進捗と、避難生活による健康悪化を防ぐ支援を継続的に確認する必要がある。

今週出てきた重要用語

政策金利

中央銀行が景気や物価へ働きかけるための基準となる金利。引き上げると借入や消費を抑え、物価を落ち着かせる方向に働くが、景気を冷やしすぎる可能性もある。

金利差

二つの国の金利の差。一般に、より高い金利が得られる通貨は買われやすい。日本が利上げしても米国も同じように利上げすれば、日米金利差は大きく縮まらず、円高にならない場合がある。

レートチェック

通貨当局が市場参加者へ現在の為替レートを問い合わせること。実際の為替介入とは異なるが、介入の準備や市場への警告と受け止められる場合がある。

変動金利

市場金利や銀行の基準金利に応じて、借入期間中に適用金利が変わる仕組み。住宅ローンでは固定金利より当初金利が低いことが多いが、利上げ局面では返済負担が増える可能性がある。

金融引き締め

中央銀行が金利を上げたり、市場へ供給する資金を減らしたりして、需要と物価上昇を抑える政策。株式や不動産には逆風になりやすい一方、預金金利には上昇要因となる。

レッドシーリスク

紅海やその周辺での攻撃、航行障害によって海運が不安定になるリスク。船が喜望峰経由へ迂回すると、輸送日数、燃料費、保険料が増え、幅広い商品の価格へ波及する。

ハイブリッド攻撃

通常の軍事攻撃だけでなく、サイバー攻撃、偽情報、インフラ妨害、経済的圧力などを組み合わせる行為。攻撃主体や意図を判断しにくく、国家間の緊張を高める。

バックヤード解説:日米が利上げしても円高にならない理由

為替は、「日本が利上げした」という事実だけでは決まらない。投資家は日本と米国の金利水準、その差、さらに今後の金利見通しを比べる。

今週は日銀が0.25%利上げしたが、FRBも同じ幅の利上げを行った。そのため日米金利差は大きく縮まらなかった。さらにFRB参加者の多くが年内の追加利上げを想定し、米国の金利が高い状態が続くとの見方が残った。

高い金利が得られるドルを買い、低い金利の円を売る取引が続けば、日本の利上げ後でも円安になりうる。原油輸入のため企業がドルを必要とすることも、円売り・ドル買いの要因になる。

つまり、円高へ向かうには日本の利上げだけでなく、米国の利上げ停止や利下げ、原油輸入負担の低下、市場心理の変化などが組み合わさる必要がある。単一の政策だけで為替の流れを固定するのは難しい。

家計と生活で見ておきたいこと

住宅ローンでは、変動金利の見直し時期と返済額の変更ルールを確認したい。政策金利が上がっても返済額へ反映される時期は契約ごとに異なる。返済額が年2万円以上増えるケースを想定し、家計に余力があるか点検しておくとよい。

円安と原油高が同時に続けば、ガソリン、電気・ガス、輸入食品の負担が増えやすい。原油が反落しても、円安が進めば円換算の輸入価格は下がりにくいため、二つをセットで見る必要がある。

預金金利は上がる可能性がある。余裕資金の置き場所を見直す機会にはなるが、物価上昇率を下回れば実質的な購買力は増えない。借入、預金、投資をそれぞれ分けず、家計全体で考えたい。

来週に向けた注目点

  1. FRBが年内の追加利上げへ動くか
  2. 日銀の1.25%金利が住宅ローンや預金へどう反映されるか
  3. 円安が157円台からさらに進み、為替介入が意識されるか
  4. 米国とイランの協議が原油安定につながるか
  5. サウジ・ロシアの石油施設の復旧状況
  6. 高市改造内閣の物価高対策と財政方針
  7. 台風25号の救助・復旧と物流への影響
  8. 国連総会での日米・米中・中東外交

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本記事は公開情報をもとにAIが作成しています。特定銘柄の売買や金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。