今日のポイント

米国では雇用の伸びが予想を大きく下回ったことでFRBの利上げ懸念が和らぎ、ダウ平均は過去最高値を更新しました。一方でAI・半導体株には利益確定売りが集中し、日本のキオクシアも急落するなど「値がさ株からの資金シフト」が世界的なテーマになっています。イランでは前最高指導者ハメネイ師の国葬が始まり、ウクライナの首都キーウでは大規模なミサイル・ドローン攻撃で多数の死傷者が出るなど、地政学的な緊張も続いています。

今日のニュース

日本

  • 日経平均株価は反発し、終値6万9,744円07銭(前日比1,010円92銭高)で取引を終えました。
  • 半導体・AI関連のキオクシアホールディングス株が急落し、一時13〜15%安まで売られました。米フィラデルフィア半導体指数(SOX)の急落や、アップルが中国製メモリー半導体の採用を検討しているとの報道が売りを誘いました。
  • 岐阜県山県市の千光寺で、木造の仏像11体が盗まれる被害が明らかになりました。
  • 全国の地価(基準地価)は5年連続で上昇し、平均で前年比2.9%の上昇となりました。製造業の景況感もAI関連需要を背景に5期連続で改善しています。

世界

  • イランでは、米イスラエル軍による空爆で2月に死亡した前最高指導者アリー・ハメネイ師の国葬が7月3日から始まりました。100カ国以上の代表団が参列する見通しで、遺体は最終的に7月9日に生誕の地マシュハドに埋葬される予定です。
  • ロシアがキーウに大規模なミサイル・ドローン攻撃を実施し、少なくとも25人が死亡、80人以上が負傷しました。ミサイル70発超、ドローン約500機が投入され、住宅街や研究施設などが被害を受けています。
  • ベネズエラでは連続地震の発生から1週間以上が経過し、依然として多数の行方不明者の捜索が続いています。
  • バチカンは、教皇の承認なく司教を叙階した伝統派団体「聖ピオ十世会」を分離主義と認定し、関係する司教・司祭を破門しました。

アメリカ

  • 米国では記録的な熱波が国土の半分以上を覆い、1億8,500万人以上に高温警報が出されるなど、今年の独立記念日は観測史上最も暑い部類となりました。
  • トランプ大統領は、自動車の排ガス規制違反(改造)で有罪となった人物への恩赦を発表しました。
  • 歌手のテイラー・スウィフトさんとNFL選手トラビス・ケルシーさんが、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで結婚式を挙げました。
  • 恒例の「ネイサンズ・ホットドッグ早食い選手権」では、ジョーイ・チェスナット選手が66個を完食し優勝、女子は美咲ちゃん(美木・スドー)選手が38.75個で優勝しました。

ヨーロッパ

  • 7月1日付でアイルランドがEU理事会議長国に就任し、今後半年間の議事運営を担います。
  • EUは7月1日から、域外からの少額荷物(150ユーロ以下)に対し3ユーロの関税を新設しました。主にEC(ネット通販)経由の輸入が対象です。
  • EUの排出量取引制度(ETS)の収益を財源とする基金から、再生可能エネルギーや送電網の近代化に向けた50件超のプロジェクトに25億ユーロが拠出されます。
  • ローマ教皇レオ14世は、米国の建国250周年に寄せたメッセージで移民の受け入れを呼びかけ、その後、移民問題の焦点地イタリア・ランペドゥーサ島を訪問しました。

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 値 前日比
ダウ平均 52,900.07ドル(7/2終値、史上最高値) +594.83(+1.14%)
S&P500 7,483.23(7/2終値) -16.13(-0.2%)
ナスダック総合 25,832.67(7/2終値) -0.80%
日経平均 69,744.07円(7/3終値) +1,010.92円
ドル円 約161.4〜161.5円(7/3NY市場終値)/161.15円(ECB基準、7/3付) -
WTI原油 約68.8ドル/バレル(7/3) ほぼ横ばい

米国では独立記念日連休を前にした7月2日、6月の雇用統計が市場予想(11.3万人増)を大きく下回る5.7万人増にとどまったことで、FRBの早期利上げ観測が後退し、金利敏感株や景気循環株が買われました。ダウ平均は約600ドル上昇して史上最高値を更新しましたが、ナスダックは半導体株の下落に押され続落しています。原油(WTI)は、米国とイランの停戦観測やホルムズ海峡経由の供給拡大観測を背景に、直近2週間で約2割下落した水準からほぼ横ばいで推移しています。

アメリカの経済

雇用の伸び鈍化は「悪いニュースが良いニュース」と受け止められ、株式市場全体には支援材料となりました。ただし半導体・AI関連株は例外で、AMD、マイクロン、インテルなどチップ株の下落が続いています。これは今年前半に大きく買われたAI・半導体テーマからの利益確定・持ち高調整の側面が大きく、企業のファンダメンタルズ悪化というより資金シフトが主因とみられます。記録的な熱波が続く中、電力需要の増加やエネルギーコストへの影響も今後の注目点です。

日本の経済

日銀は政策金利を0.75%へ引き上げ、1995年以来30年ぶりの水準としました。市場では年内にあと1回程度の追加利上げが予想されていますが、日米金利差はなお大きく、円安圧力は根強い状況です。株式市場では、米半導体株安を受けてキオクシアなどAI・半導体関連銘柄が急落する場面がありましたが、日経平均自体は値がさ株の持ち直しなどで反発しました。地価の5年連続上昇や製造業景況感の改善は、インフレ環境下での資産価格・企業マインドの底堅さを示しています。

今日の注目銘柄・セクター

  • キオクシアホールディングス(半導体メモリー): 米フィラデルフィア半導体指数の急落と、アップルが中国製メモリー半導体の採用を検討しているとの報道を受けて、一時13〜15%安まで急落。AI関連銘柄からの資金流出を象徴する値動きとなりました。
  • 米半導体株(AMD、マイクロン、インテルなど): 年前半の大幅上昇の反動で利益確定売りが続き、ナスダック指数の重しとなっています。
  • 金融・通信サービスセクター(米国): S&P500が小幅安となる中で数少ない上昇セクターとなり、雇用統計の下振れを受けた金利観測の変化を反映しました。
  • エネルギー関連(原油): 米イラン間の緊張緩和観測とホルムズ海峡経由の供給拡大観測を背景に、WTIは直近2週間で急落した後、67〜69ドル台で下げ止まりつつあります。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. 米雇用統計の下振れがFRBの早期利上げ観測を後退させ、ダウ平均が史上最高値を更新した一方、AI・半導体株からの資金シフトが世界的なテーマに浮上しています。
  2. イラン前最高指導者ハメネイ師の国葬が始まり、7月9日の埋葬まで数日間続く大規模行事となる見通しで、中東情勢の緊張が続いています。
  3. ロシアによるキーウへの大規模攻撃で多数の死傷者が出ており、ウクライナ情勢の悪化が改めて浮き彫りになりました。

出典:

本記事は公開情報をもとに作成しています。