今日のポイント

中国の習近平国家主席がホワイトハウスを訪れ、トランプ大統領と会談しました。会談に先立ち、米中は関税をめぐる「休戦」を来年1月10日まで延長すると発表しましたが、会談そのものでの大きな合意は期待されていません。一方、日本では長期金利が約30年ぶりの高さまで上がり、「金利が上がる世界」がいよいよ身近になってきました。

今日の羅針盤(Compass Insight)

今日の流れを貫くのは「先送りされた安心と、止まらない金利上昇」です。米中の貿易休戦延長は、関税の急な引き上げという最悪のシナリオをひとまず遠ざけました。ただ延長は2カ月だけで、根本的な解決ではありません。市場はほっとしつつも、年明けにもう一度同じ緊張が来る可能性を意識せざるを得ません。

より家計に直結するのは金利です。米国の長期金利が2007年以来の高さにあることが日本にも波及し、日本の10年国債利回りは一時3.075%と約30年ぶりの高さになりました。長期金利は固定型の住宅ローン金利の目安になるため、これから住宅を買う人や借り換えを考える人は、金利がじわじわ上がる前提で資金計画を立てたいところです。預金や個人向け国債の利回りが上がるという「良い面」もあります。

さらに中東では、フーシ派によるサウジアラビアへのミサイル攻撃で原油が一時急騰しました。原油高と1ドル=158円台の円安が重なると、ガソリンや電気・ガス代は下がりにくくなります。

短期的には、米国とイランの間で報じられた「ホルムズ海峡の段階的な再開」案が本当に進むかに注目です。進めば原油安→物価の落ち着き→金利上昇の一服、という流れも考えられます。中長期では、1月10日の米中休戦の期限と、10月末の米FOMCでの追加利上げの有無が、株価と為替の方向を決めそうです。

今日のニュース

日本

  • 台風25号、死者11人・不明3人に:記録的な大雨で浸水や土砂崩れが相次いだ千葉・神奈川で、11人が死亡、3人が行方不明となっています(24日時点・NHK)。運転を見合わせているJR内房線は、全線再開まで時間がかかる見通しです。
  • 長期金利が約30年ぶりの高水準:新発10年国債の利回りは24日、前日から0.1%上がって一時3.075%に。米国の債券売りが日本にも波及しました。
  • 高市首相が国連総会から帰国:高市首相はニューヨークでの国連総会出席を終えて帰国しました(NHK・首相動静)。

世界

  • 米中、貿易休戦を1月10日まで延長:習主席の訪米にあわせ、ベッセント米財務長官は23日(現地時間)、11月10日に期限を迎える予定だった米中の関税休戦を2カ月延長し1月10日までとすると明らかにしました。中国側は2年の延長を望んでいたと報じられており、ベッセント氏は中国に既存の約束をきちんと守るよう求めています。
  • フーシ派がサウジにミサイル攻撃:サウジ主導の連合軍は24日、紅海の石油輸出拠点ヤンブーと西部のタイフを狙った弾道ミサイル6発を迎撃したと発表しました。イランの支援を受けるイエメンのフーシ派によるものとしています。
  • 米イラン、ホルムズ海峡の段階的再開を協議か:ニューヨークで米国とイランの交渉担当者が、イランがホルムズ海峡を再開し米国が経済封鎖を解く、という段階的な合意を検討していると報じられました。

アメリカ

  • 習主席を盛大に歓迎、ただ成果は限定的との見方:ホワイトハウスでは国賓晩さん会などが用意されましたが、台湾・AI・貿易など対立点は多く、大きな成果は期待されていないと報じられています。
  • 米長期金利、高止まり:米10年債利回りは5.1%を超え、2007年以来の高水準が続き、住宅ローン金利などに上昇圧力がかかっています。

ヨーロッパ

経済とお金の動き

世界の経済と原油・相場

指標 値 前日比・動き
NYダウ 51,349.98ドル -161.61ドル(-0.31%)(9/24終値)
S&P500 7,704.13 -0.02%(9/24終値)
ナスダック総合 26,939.37 +0.01%(9/24終値)
米10年債利回り 5.1%超 2007年以来の高水準が続く
WTI原油 94.76ドル/バレル +2.82%(9/24)
ブレント原油 106.39ドル/バレル +3.21%(9/24)
ドル円(ECB基準) 158.85円 +0.93円(9/24基準、前日157.92円・frankfurter API)

ダウは3日続落となりましたが、S&P500とナスダックはほぼ横ばいまで戻しました。午前中は金利上昇と原油高で売られたものの、米イランの「ホルムズ海峡再開」案の報道で下げ幅を縮めています。原油はフーシ派の攻撃でブレントが一時108ドル台まで急騰し、その後は外交への期待で上げ幅を縮めました。

アメリカの経済

米30年債利回りは5.4%を超え、2004年以来の高さに達し、景気に敏感な業種の株が売られやすい地合いが続いています。前日に強い景況感データとFRB幹部の利上げ示唆が重なった流れがまだ続いており、「景気は強いが、お金を借りるコストは重い」状態です。米中の休戦延長は企業にとっては安心材料ですが、ベッセント長官が「より大きな合意ができるかは分からない」と述べたように、不確実性は残っています。

日本の経済

指標 値 前日比
日経平均株価 65,513.99円 +495.04円(+0.76%)(9/24終値、連休前18日比)
新発10年国債利回り 一時3.075% +0.10%(1996年以来の高水準)

5連休明けの東京市場で、日経平均は4日続伸しました。米メタがAIエージェントを搭載した眼鏡型端末を発表したことで、AI・半導体関連株に買いが波及し、一時は1,200円超上げて6万6,000円台を回復しました。ただ、長期金利の上昇が重荷となり、上げ幅は縮小しています。ドル円は158円台前半で推移しており、円安は輸出企業には追い風、輸入物価には押し上げ要因です。

今日の注目銘柄・セクター

  • 半導体関連(アドバンテスト・イビデン・東京エレクトロン):連休中の米AI・半導体株高を受けて買われ、この3銘柄で日経平均を500円あまり押し上げました。
  • オラクル(ORCL):ニューメキシコ州のデータセンター計画に関して「不可抗力」の通知を出したと伝わり、株価は約4%下落しました。AI向けデータセンター建設のコスト上昇が意識されています。
  • ネビウス・グループ(NBIS):バンク・オブ・アメリカが2026〜2028年の売上見通しを引き上げたことで、6%超上昇しました。

※特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で。

まとめ:注目の3つ

  1. 米中休戦は1月10日まで延長——ひとまず安心。ただ2カ月の「先送り」で、年明けに再び緊張する可能性。
  2. 日本の長期金利が3%台、約30年ぶり——固定型住宅ローン金利の上昇に注意。預金金利にはプラス。
  3. 中東情勢と原油——フーシ派の攻撃と、米イランのホルムズ海峡再開協議の行方がガソリン代・光熱費を左右。

出典:

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